事例紹介

売上拡大へ向けた新たな1歩へ。業務の効率化とデジタルを活用した広報体制の構築

提供:株式会社上場食肉

『地域に必要とされるお店になる、地域とともに成長する。』を理念に佐賀県内で複数の店舗を構え、食肉の加工・販売及び飲食店を経営している株式会社上場食肉様では、今回の支援前にもDXへの取り組みを目指し、配膳ロボットの導入等を行っていました。今回は、売上の拡大とDXを活かした社内環境の実現を目指し、事業に参加いただき、DXの具体化を目指すための取り組みを実施しました。

今回のDXに関する事業への参加のきっかけについて

唐津上場商工会にて開催されていたSNS塾へ参加していた事がきっかけで、SNSを活用した商品販売への取り組みや複数運営している各店舗間でのデータ活用による連携等のDXへの取り組みを目指し、本事業の案内をいただいた際に参加を希望しました。

支援事業前のDXへの印象やDXへの取り組みを教えてください。

今回の支援を受ける前にもDXやデジタルといった内容への抵抗感等はなく、ツールの導入等を行っており、DXを進めたいという希望はありましたが、DXを進めるための具体的なきっかけがなく、「何から始めればよいのかわからない」『具体的に何を実施したらよいのかわからない』状況でした。
また、SNSも各店舗にて運用は行っていたものの、分析等できておらず、投稿に関してもルールや戦略がない状態で有用に運用できていない状況でした。

今回の取り組みに関して

今回の支援事業ではまずは、社内の業務フローやDXの進捗状況、複数店舗や工場間での連携等を細かく可視化を実施するところから始めました。
この可視化を実施し、改善できる点として課題の優先度を整理し、今回取り組んだ内容が社内のアナログでのやり取りとなっていた『工場店舗間での受発注のシステムのデジタル化』と『データを活かした対外的な戦略としてのSNSの活用』です。
まずは、直営店での受発注の紙ベースでの運用の見直しを行いました。この受発注システムのデジタル化ではKintoneを活用してアプリ開発とデータの連携を行いました。アプリの開発にあたってはデモ環境の構築を支援していただき、実際の運用を行って効果を体験するほか、開発のための方法等を合わせてレクチャーしてもらうことができたので、その他業務に関しても今後のDXを目指すにあたり具体的な方法を考えるための方法として理解することができ、DXに対しての視野が大きく広がった取り組みの1つです。
また、広報戦略としてSNSの活用についても実施しました。従来から各店舗にて運用していたInstagramですが、客層の分析や投稿ルールやターゲットの特定、ターゲット層に向けた投稿のための手法等の検討が行われていない状態でした。今回の支援での取り組みでは、まず、どのようなお客様向けの営業を行っているのか、各店舗における客層の分析やターゲット層の特定を実施しました。
SNSの活用では各店舗でターゲットとなる客層に対して世界観を活かした投稿を実施し、集客を行いたいターゲットに対する投稿を実施していく必要があります。今回はこの投稿に対する反応や効果を検証し、分析する手法としてSNS分析ツールであるSINSを活用し、投稿におけるインプレッション数やフォロワー数の変化等を可視化・分析する取り組みを行い、戦略としてどのようなことに取り組まなければいけないのかを細かく見ていきました。このようにSNSの投稿に対しての反応を細かく分析したことで、今後の自走した取り組みについても視野が広がりました。

実際の取り組みにてよかったなぁと思った点や、支援を受けたことでよかったこと、よくなったと感じることを教えてください

支援内容や支援の頻度などの多くの点に関して満足しており、とてもよかったと感じています。
これまでDXといっても何をしたらよいのかわからなかった中で、可視化を行うことで社内業務を見直しKintoneの作成を含め自社の課題とやるべき事についてしっかりと可視化をすることができたほか、これまで複数店舗での連携やアナログで実施していた受発注のシステム化等を行うための1つの手法として、Kintoneを活用した事によって、DXに対して具体的にどんなことができ、どんな方法があるのか、視野が広がり、実施したい事やDXを進めるためのを手法を考えられるようにアプリ等の開発や活用や視野を広げることができ、今までやりたいと思いつつも進められていなかったDXを進めることができるような基礎を作るいいきっかけとなったのはとてもよかったです。
また、自分たちだけではわからなかった点として、SNSを活用した広報戦略に関しても、具体的な客層やターゲットの分析・顧客に対してのアプローチ方法等に対して適格なアドバイスをいただき、分析し、ターゲットとなる客層とターゲットを目指した情報発信をしていくことや、コンテンツの作り方、何をどのようにすればよいのかが、具体化して企業として目指すSNSを活用した広報活動による商品の販売等を実現化するための施策に具体性をもって取り組むための基礎を作ることができたことがすごくよかったです。

今回の支援の結果について

受発注業務の効率化の効果として1月あたり11.5時間の店舗での時間削減が実現でき、Kintoneの自社でのアプリ開発・運用ができるようになりました。また、ターゲットとなる顧客の想定を具体的に実施したことで、モデル店舗として中心的に改善を実施した唐津バイパス店のSNSでは閲覧数を伸ばすことに成功し、また、自走した投稿の作成や今後の広報戦略を考えていくための基礎を作ることができました。

今後のDXに向けて進めたい事や、やってみたい事を教えてください

SNSを活用した販売戦略や集客戦略を行っていくことや、社内に関しても実際に具体的に何をしたらいいのか、視野が広がって考えられる部分が見えてきた状態です。『地域に必要とされるお店になる、地域とともに成長する。』という理念の実現のため、売上のデータ分析等から販売戦略を作成して考えていく等データを活かしつつ、連携を含めた社内環境の整備や、複数店舗において連携したSNSの活用等を実施していきたいです。
一方で支援を受けたことによって各店舗の目指すべき客層が具体化して見えるようになったことで、自走して進めていくにあたっては各店舗にて目指したい客層に対して、複数の店舗にてどのように事業を行って、どのような部分を目指していこうかといった点や、統一できる点を統一しフォーマット化して発信していく等のルールの整備などを今後自分たちで実施していき、客層がそれぞれ異なる複数店舗を運営するからこその部分を意識しつつ、強みを作っていきたいです。


(企業概要)
企業名:株式会社上場食肉
住所:〒847-0123 佐賀県唐津市枝去木2032-3
事業内容:精肉小売直売/業務用食肉卸/ギフト用肉販売

R6年度アクセラレータ事業受託会社:株式会社フォーバル九州支社 

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