事例紹介

トップダウンとボトムアップで進むDX ~社長の心構えと現場改善の秘訣~【現場編】

提供:株式会社三幸ジャパン

暮らしに寄り添う家具の開発・輸入を行っている株式会社三幸ジャパン。2023年にいち早くDX戦略を定め、DX認定を取得されました。この前編では現場改善の秘訣について、DX委員会/システム課の中嶋さんと、同じくシステム課の外山さんに伺ったお話をご紹介します。

きっかけは鶴の一声とDX人材の獲得

中島/SISC

DX認定取得おめでとうございます!佐賀県内ではまだ取得している企業が少ないということで、かなり先駆けて認定に向けて着手されましたね。取り組みのきっかけを教えていただけますか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

社長が「DX認定を取得すると新卒採用に有利だ」という話を聞いたことがきっかけで、DX認定取得に向けて動き出しました。

私が入社したのが3年前で、当時は紙がとにかく多く、メーカーに発注をかけるのも全部まず紙で印刷してFAXを送り、先方からもFAXで返事が返ってくるといったような動きをしていました。また、お客様宛の出荷リストのチェックもアナログでした。

中島/SISC

ちなみに中嶋さんは前職では何のお仕事をされていたんでしょうか?中嶋さんが入社されてからデジタル化の動きが始まっていったような感じでしょうか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

そうですね、それまではあまり進んでいなかったかなと思います。

前職は、通販会社のシステム関係の仕事をしていたので、入社当時ははっきり言って「遅れているな」と感じていました。

中島/SISC

もともとデジタルの分野や業務改善などに期待されて入社が決まったのですか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

いいえ、実はたまたまなんですよね。自宅から通える範囲内で転職先を探していたところ、見つけた求人がこの会社でした。求人票には「事務職」とありましたね。

中島/SISC

社長の鶴の一声はもちろん、偶然にも中嶋さんという素晴らしいDX人材が入社されたことが御社にとって大きな転機だったというわけですね。

棚卸業務・在庫管理・顧客情報管理をDX

中島/SISC

紙がとにかく多かったとおっしゃっていましたね。もう少し具体的にお話をお聞きしても良いですか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

はい、最初は棚卸業務が特に手間が多かったです。

商品数がかなり多くあるのですが、商品名を読んで数を確認し、紙に記録する。その後事務所に戻ってPCに入力し、集計するというやり方で、複数人で作業していました。

もともと1人1台iPadが支給されていたので「それでやったほうが早くないですか」と提案しました。

中島/SISC

素晴らしいですね。どのように課題を解決したのですか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

共有できるGoogleスプレッドシートを使って商品を選び、そこに直接打ち込んでいくという方法に変え、集計はすごく簡単にできるようになりました。ただ、それでも「商品を探す」ことに関しては検索機能などを使っても大変で時間がかかっていたので、そこから倉庫管理をなんとかしたいと次の改善を考えるようになりました。

中島/SISC

ひとつ解決したと思えばまた次の課題が出てくる。DXあるあるですね。倉庫管理について、次にどのようなアクションを取られたのか教えてください。

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

商品の管理システムを入れて、最初にみんなで協力して全商品にバーコードを貼る作業をしました。それ以降は、商品を作る段階で段ボールにバーコードを印字してもらっています。バーコードスキャナを使う人とipadを使う人と2人ペアになって、バーコードを読みこみ、数を入力するだけの仕組みに変えたので、棚卸の時間もかなり短縮されました。入荷・出荷の管理も全部バーコードで行っているのでうまく稼働できているかなと思います。

中島/SISC

「より効率の良い方法や改善案を提案できる」というのはDX担当者の資質とも言えるかと思いますが、言うは易しでこれができる人はそう多くない。

きっと中嶋さんが転職なさって、三幸ジャパンに入社されたことが会社に新しい風を吹きこむ要素になっていたんですね。長く勤めている方は今までのやり方が「当たり前」になっている事が多く、なかなか気づけないと思います。

他に取り組んでいることはありますか?

外山さん/㈱三幸ジャパン

他に取り組んでいることのひとつに、「お客様からの声」の収集・分析があります。

営業がお客様を訪問した時に、お客様からどういう声があったかをスマホからアップできるようにしています。Googleのフォーム機能を使ってアンケート形式で入力できるように作成し、スプレットシートに溜め込むようにしていて、集めたデータをLookerStudioという分析ツールにも自動で反映させ、どういうお客様からどんなお声があったのかを常に見れるような形にしています。

中島/SISC

データ活用にも取り組まれているんですね!Googleの無料ツールを駆使して、お金をかけずにできるところから進められているのが、他の企業にとってもすごく参考になるんじゃないかと思います。

DXの進みが早いのはなぜ?

中島/SISC

お話をお聞きしていると、取り組みのスピードがとても速いと感じます。

社員さんの平均年齢はどのくらいでしょうか?先程からお見掛けしている社員の皆さん、かなりお若いなあと思っていました。

外山さん/㈱三幸ジャパン

かなり若いと思います。30代くらいですかね。自分は昨年に新卒で入社して、もうすぐ2年になるのですが、入社当時から展開が早すぎると感じます(笑)

中島/SISC

改善案を他の従業員の皆さんがしっかりと受け入れられているのは何か秘訣があるのでしょうか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

最初はちょっと抵抗があった人もいるかなと思います。やっぱり今まで通りのやり方がやりやすいと感じると思うんですけど、そこはちょっと1回やってみてもらって、皆さんに協力していただいています。

中島/SISC

在庫管理システムは有料のパッケージソフトですよね。有料ツールの導入にあたって、決済がなかなか下りないという企業も多い中で、スピード感を持って取り組めている。郷に入っては郷に従えというような企業の方が一般的かと思うのですが、入社して間もない中嶋さんの意見を難なく取り入れる風通しのよさや、社員さんが1人1台タブレットを持っているなど、かなり環境も素晴らしいと感じます。

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

そうですね、有料システムの導入に関しては「良くなるんだったら」ということで社長から許可をいただいてます。暗黙のルールに従えというような風潮は全くないです。私が入社する前からiPadは1人1台支給されていましたが、それを決めたのも社長なんですよね。ただ、その社長は全くデジタルを使えない、超アナログ人間です(笑)「わからないからそっちはお願いね、報告だけはしてね」という感じです。

中島/SISC

社長と社員の皆さんの距離感は近いんでしょうか?

中嶋さん/㈱三幸ジャパン

近いですね。多分考えが若いんだと思います。時々社長と漫画の話をしたりもします。「何巻まで読んだよ」とか「新刊発売されてたよ」とか良く声をかけてくれる社長です。

中島/SISC

決裁者である社長さんの考え方にも何か秘訣があるような気がしていて、とても気になりますね。このあたりは次の記事【経営編】で社長にもお話を伺っていきたいと思います。

中嶋さん、外山さん、ありがとうございました!

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