SrWith × 社労士の力で いい会社5万社を創るDXチャレンジ ~労務の守りと攻めを両立し、地域企業の未来を支える~
提供:社会保険労務士法人 塚本事務所
RYO-FU BASEでは、県内企業に対するDXの取り組みの一環として、DXアクセラレータとして伴走することで、経営課題の整理やその解決への取組の企画立案を支援しており、最終的には、企業自らが自走して DX を進めることができるようになることを目指しています。 今回は、社会保険労務士法人 塚本事務所の取り組みについてご紹介します。
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創業から約60年にわたり地域企業の労務管理を支えてきた社会保険労務士法人 塚本事務所は、限られた人員の中でもより付加価値の高い支援を実現するため、DXへの取り組みを進めています。
独自開発した労務管理効率化システムを中心に、顧客との情報共有の迅速化を実現しました。さらに、電子契約や請求管理などのデジタル化も進めることで、業務全体の効率化と可視化を推進しました。
半世紀以上続く地域密着型事務所が描いたDXによる進化の必要性
社会保険労務士法人塚本事務所は、祖父の代から続く地域密着型の社会保険労務士として約60年にわたり地域企業の労務管理を支えています。長年にわたり地域の中小企業と向き合う中で、企業ごとの事情や業種特性、経営環境の違いまで理解した支援を行ってきました。長年の実績の積み重ねにより、地域企業からの信頼も厚く、多くの企業から継続的に依頼を受ける体制を築いてきました。顧客企業の成長段階や組織課題に応じて支援内容を柔軟に変化させてきた経験は、同事務所の大きな強みとなっています。代表自身も19年にわたり現場に立ち続ける中で、単なる手続き代行ではなく、企業の成長を支えるパートナーとして存在し続けたいという想いを持っていました。
一方、社会保険労務士として企業支援を行う中で、より継続的に伴走しながら労務管理を高度化していく支援モデルを実現したいと考えていました。単発の手続き業務だけではなく、継続支援を通じて企業の労務管理体制を強化し、企業の成長や組織力向上に寄与する仕組みを構築したいという想いがあります。そのためには、自社業務の効率化と標準化を進め、限られた人員の中でもより付加価値の高い支援に時間を投下できる体制を整える必要がありました。特に小規模事務所においては、業務効率化がそのままサービス品質や顧客満足度に直結するため、DXは経営戦略に直結する重要なテーマでした。
こうした背景から、労務管理を効率化・標準化する独自システム「SrWith」の開発を進めていました。労務管理業務には定型作業が多く存在しており、そこを効率化することで、より本質的な課題解決型支援に時間を割けると考えています。しかし、個人レベルでDXを進めることと、組織としてDXを推進することには大きな違いがあることを実感しました。特に「なぜDXに取り組むのか」「何のために変革するのか」といった目的の共有や、組織全体の意識醸成が課題となり、DXの必要性を理解していても、それを組織として共有し、継続的に実行していくことの難しさを感じました。
DX推進の壁となっていた情報不足と組織浸透の難しさ
DXを進めるにあたり、どのようなツールが存在し、どの事業者に相談すればよいのかという情報が十分に把握できていませんでした。必要性は理解していたものの、具体的な選択肢や進め方が見えず、「いつかは取り組まなければならない」という認識にとどまっていました。各種サービスについて詳しく話を聞く機会も少なく、具体的な行動に移せない状態が続く中で、情報収集自体にも時間と労力が必要となり、日常業務をこなしながら検討を進める難しさを痛感していました。
また、当初は代表自身が中心となってDXを推進していましたが、新しいツール導入に対して不安を感じる従業員もいました。「自分に使いこなせるのか」「業務が複雑になるのではないか」といった心理的ハードルも存在し、こうした心理的抵抗はDX推進の障壁となっていました。そのため、説明だけでなく実際に触れて体験する機会を設けることが重要でした。
さらに、従来業務の中には紙文化が残っており、業務の属人化や非効率の原因となっていました。紙による管理は安定しているように見えますが、情報共有の遅れや検索性の低さ、業務の再現性低下といった課題も抱えており、こうした無理・無駄・ムラを削減し、業務の再現性を高めることも重要でした。
独自システムと既存ツールの組み合わせによる実践的DX推進
今回の取り組みでは、「SrWith」を中心に業務効率化を進めました。システム開発においては、外部開発会社の専門知見を取り入れながら構築を進行し、中小企業診断士とも連携しながら事業性や収益性の観点から設計のブラッシュアップを行いました。単なる業務効率化ツールではなく、事業成長に寄与する仕組みとして設計しています。
開発段階では、社内スタッフによるテスト運用を行い、現場視点での改善点を洗い出しました 。また、顧客や関係者、知人などにも協力を依頼し、多角的な視点から検証を重ね、多様な視点を取り入れることで、実用性と汎用性を両立させた仕組みづくりを進めました 。
加えて、電子契約、請求管理、スケジュール管理などの業務についてもデジタル化を進めています。 契約、請求、予定管理といった基幹業務をそれぞれ最適なツールで管理することで、業務全体の効率化と可視化を進め、業務の流れを分断しないことを重視し、既存業務との親和性も考慮しました。
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業務効率化が生んだ時間創出と顧客価値向上
SrWithの導入により、給与計算業務の作業時間を従来の約半分まで削減することができています。また、顧客との情報のやり取りが電子化されたことで、確認作業やデータ受け渡しが迅速になり、導入企業側でも業務負担が約3割削減されるなど、具体的な成果が表れています。これにより、顧客満足度の向上にもつながりました。
営業活動や新規提案に充てられる時間を確保できるようになったことで、事業拡大を見据えた体制づくりにもつながっていきました。また、社内においてもDXを「自分ごと」として捉える意識が浸透し、組織全体で改善に取り組む雰囲気が醸成されました。
社労士業務そのものをDX支援へと進化させる未来像
今後は、紙文化の排除や業務の標準化をさらに進め、誰が対応しても一定の品質を維持できる再現性の高い業務体制を構築していく方針です。また、社労士業務を通じて顧客企業のDX推進にも貢献していきたいと考えており、労務管理の適正化とデジタル活用を両立させることで、企業の持続的成長を支える存在を目指しています。
将来的には、日本における「最もDXが進んだ社労士事務所」のモデルケースとなることをビジョンに掲げています。独自システム「SrWith」の運用・改善を通じて蓄積した知見やノウハウを同業他社にも広く共有することで、業界全体の生産性向上とサービス品質向上に貢献し、地域企業にとって欠かせないパートナーとしてあり続けていきます。
(企業概要)
企業名 :社会保険労務士法人 塚本事務所
住 所 :〒847-0071 佐賀県唐津市和多田海士町5-16
従業員数:6名
事業内容:社会保険労務士事務所
R7年度アクセラレータ事業受託会社:株式会社フォーバル九州・中四国カンパニー