事例紹介

卓球場を無人運営!~次のステージの開拓へ~ 

提供:鳥栖卓球センター

2017年12月に卓球場をオープンし、全国で活躍する選手の育成を中心に「卓球を活用したリハビリ」、地域の活性化も含めて様々な方が利用できる施設運営など、幅広い取り組みを行っている。指導した選手が日本全国へと活躍の幅を広げる一方で、監督として選手と共に遠征を行う機会が多くなり、遠征中は施設を閉めるなど、1人で運営することの難しさも感じていたという。効率的に施設の運営・経営をしていく為に、デジタル技術を活用した「施設運営の無人化」を目指した。

 

岡本代表監督

なぜDXに取り組んだのか

—本事業に参加した経緯

昨年度からスマート化センターに相談をしながらDXの準備を進めていました。元々は、卓球の試合を組むことが出来るようなアプリ開発を検討していたのですが、現実的に1人で運営や管理をしていくことは厳しいと思い、まずは卓球場の運営を自分が居なくてもできるようにしたいと思い、事業の応募をしました。

 

——DXの目的は?

やっぱり一人でやっているというところがあって、どうしてもDX、デジタルに頼らないと、限界があるっていうのは、常々感じていました。自分の頭の中で、みなさんに迷惑かけているとこってどこかと言ったら、一人でやってるがゆえに外出してしまった場合は、全く利用できないのでお客さんにも迷惑かけるし、自分の収益も下がるという、どっちも良くない状態があったので、DXはもう絶対にやらないといけないなっていうのは思っていました。近年は、所属しているジュニア選手の実力も高くなってきていて、全国大会にもよく行くようになっていたんです。全国大会への参加などで佐賀県を離れて遠征に多くいくことになって、やっぱりだんだんとDXの必要性を感じ始めていました。昨年の初めからいろいろと、最初は自分で試行錯誤していたのですが、限界も感じていたんですよね。また、自分だけでは不安も多く、本当にやり方があっているのか?もっと良い方法があるんじゃないか?導入しようとしているツールはこれで良いのか?など選択や判断も難しかったので、外部に頼ることも重要と感じていたところでした

——これまでの取り組み内容を教えてください

少し自分で調べて進めていたところもあったのですが、費用的な問題も含めて断念をしてしまいました。なので、無人化運営の構想だけで具体的な取り組みは何も行っていなかったです。

無人施設利用までの流れ

1.サイト内で利用登録
2.スケジュールで利用日時選択
3.利用時間になると自動で開錠

スマートフォンによる開錠と施錠
【導入ツール】SESAME 4


4.開錠と同時に空調と証明がON

【導入ツール】Nature Remo

5.支払い

【支払い方法】
①電子決済
②現金
→専用ポストに投函
※施設内は監視カメラ含めて施錠等セキュリティ対策も行っております。



——支援を通して良かった点、苦労した点を教えてください

やりたい事を説明した上で、何が足りない、何をしないといけないというのを整理し、次のときまでにやるべき事を提示頂くことで、課題を把握することができたのとやるべき事の理解をしながら、進める事が出来ました。一人だと、やらないといけないのは分かっていても、本当にこれでいいのかなって不安な要素っていうのがすごい多くて、ある意味気持ちの面でも助かりました。まずは、一番の課題だったところが今回の支援で解決できて、無人化運営の仕組みもできたので、あとは、それをどう活用していくかという、前向きな方向で悩みが増えました。苦労した点は、特に無かったのですが、何を入れたら私が考えていることができるのかっていうのを知る事が難しくて、そこをこの事業で相談する事で調べていただいたり、アドバイスを頂きました。特に空調ですが、自分で調べた300万くらいかかってしまっていたのですが、伴走支援担当者に調べてもらって、結果として数千円で解決する事ができたので、知識や知恵、情報がとても助かりました。自分がやりたい事に対して、解決策を様々提示いただけたのは、本当に良かったです。

——無人化運営で得られた効果を教えてください

まず、利用者が卓球をやりたいという時にやらせてあげられるという点があります。今までは逆だったんですよね、行っても空いてないよとか、前まで来て「なんだよ今日空いてないのかよ」って、悪い印象を与えてしまっていたのが、絶対できるっていうのに変わって、安心感、信頼、信頼を得れることですね。それに伴って、今まで入ってこなかった収益が入ってくるっていうところです。いろんな方に使っていただけるので、例えばジュニアの生徒なんかでも夜は練習があるんですが、私がもし風邪などをひいてこれなくても、問題なく練習ができます。実際に2月に体調を崩してしまったのですが、一日も休ませることなく運営ができたので、そこはもうものすごく良かったかなと思っています。

鳥栖卓球センターが思い描く未来とは?

——今後の展望

まずは、無人化の運営を軌道に乗せたいです。その為には、新しい利用者を増やす事、SNSを活用して周知をして、収益を安定させていきたいと思っています。安定したら、余裕ができると思うので、次はジュニアの生徒を増やして行くということもやりたいと思っています。生徒が増えてくれば今度は新しいコーチにも来ていただいて、そうすれば、ジュニアの生徒も増えながら力をつけてくると思うので、もっと、もっと、大きなことを考えていきたいですね。例えば、実業団チームが佐賀県内に出来ないかなと思っています。そもそも日本卓球リーグに加盟する実業団チームが九州には無く、全国で戦える選手が育ったとしても九州に戻ってくることは出来ません。佐賀県内にチームが出来れば佐賀県内で働きながら、佐賀県の全卓球選手のレベルアップを図るという社会貢献ができます。成績を残させてあげるというのが、当初の目標でしたが、それはこの5年間で、少しは出来たのかなと思うので、その子供たちの将来の活躍の場を用意してあげたいと思っています。卓球を頑張れば大学まで行けちゃうという前例は出来たので、その次のステージの開拓をしていきたいと思っています。地元企業の方々からも賛同頂けたら幸いです。


R4年度アクセラレータ事業受託会社:株式会社フォーバル九州支社

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